Analysis 投資信託

ベトナム株はアジアで優等生

ベトナム株の調査シリーズ第2回目は、アジア各国の株価指数を比較してベトナム株の値動きを相対的にみてみましょう。比較するアジア各国は、日本、中国、韓国、台湾、そしてASEAN(シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン)で、各国の代表的な株価指数を現地通貨建てでプロットしました(SP500も含めています)。データ観測期間は2019年末から2021年12月14日までの日次データです。データソースはInvesting.comです。

上段グラフはASEAN以外の国(日本、中国、韓国、台湾)で、下段グラフはASEAN域内でそれぞれ対比した結果です。ベトナム株(と台湾株)の堅調さは一目瞭然ですね。特にアセアン圏内でみると、他国がコロナ前の水準に戻った後はせいぜい横ばい程度で推移しているにすぎませんが、ベトナム株はSP500と連動して高値を追いかけています。S&P500と高く連動する理由は、当調査シリーズ第1回目でその背景を妄想しました。妄想の結論は、「ベトナムはアメリカの準州なので、アメリカの経済や株価と高く連動する」でした。。。

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ベトナム独自の強気材料を織り込むのは2022年!?

2021/12/14

ベトナム推しの声が各方面から聞かれるようになりました。私もベトナム株投信ホルダーです。なぜベトナムを推すのか?その理由や根拠、そして今後の見通しについて数回に分けてお伝えしてみます。 第一回目はベトナ ...

ASEAN諸国の経済ファンダメンタルズを輸出面から確認しておきましょう。

ベトナムとシンガポールが貿易立国ですが、ベトナムの米国依存度は高水準です(出所:UNCTAD)

輸出比率の高さ輸出相手国に占めるアメリカのプレゼンスの高さがベトナム経済の大きな特徴です。その一方で他のASEAN諸国が中国に大きく依存している様子も浮かび上がってきます。株価を見る上で輸出相手国さえみていれば良いというものではありませんが、コロナショック後の指数を見ると、米国と中国、どちらに依存する経済構造を持っていたのか、がパフォーマンスの明暗を分けた一つの要因だったのではないでしょうか。すでに上段グラフで気づいた方もいらっしゃると思いますが、輸出相手国という文脈でTOPIXをみると、上海株と高く連動していることも注目に値します。

如何でしたでしょうか?ベトナムの輸出をアセアンの中から相対的に見てみると、いろんなことに気付けたのではないかと思います。いろんな角度から柔軟に考えることでベトナムへの理解がより深まるように思います。第2回はこの辺で終了します。

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